参考資料→恒常所得仮説
問)恒常所得Y^P_tは4期間の所得Y_t,Y_t-1,Y_-2,Y_t-3をもとに以下のように定まるとする。
Y^P_t=0.5Y_t+0.4Y_t-1+0.3Y_t-2+0.2Y_t-3
また、消費C_tは
C_t=0.8Y^p_t
である。ここで、Y_tはt期の所得を表し、C_tはt期の消費を表す。
この個人はt期まで毎期400万円の所得を得ていたが、t+1期は所得が600万円になったとする。このとき、t期とt+1期における貯蓄額の差はいくらになるか。
なお、各期における貯蓄はその期の所得から消費を差し引くことで求められるとする。
(解)
貯蓄額の比較ですが、貯蓄を知るには、その期の所得と消費を明らかにしなければなりません。
そこで、まずは恒常所得を求めます。
Y^P_t=0.4Y_t+0.3Y_t-1+0.2Y_t-2+0.1Y_t-3
=0.4・400+0.3・400+0.2・400+0.1・400
=160+120+80+40
=400
そして、これを消費関数に代入します。
C_t=0.8Y^p_t
=0.8・400
=320
よって、t期の貯蓄額=400-320=80
同様に、t+1期の貯蓄額も求めます。
恒常所得を求めます。
Y^P_t+1=0.4Y_t+1+0.3Y_t+0.2Y_t-1+0.1Y_t-2
=0.4・600+0.3・400+0.2・400+0.1・400
=240+120+80+40
=480
そして、これを消費関数に代入します。
C_t+1=0.8Y^p_t+1
=0.8・480
=384
よって、t+1期の貯蓄額=480-384=96
以上より、t期とt+1期の貯蓄額の差は、96-80=16