国民純生産(NNP)




 

国民純生産(NNP:Net National Product)

国民純生産(NNP)とは、国民総生産(GNP)から、減価償却費(固定資本減耗)を差し引いたものを指します。国民総生産(GNP)から減価償却費を差し引くことでより純粋に生み出された価値を計算することができ、それがまさに国民純生産(NNP)であるというわけです。

 

等式にして表すと、

国民純生産(NNP)=国民総生産(GNP)ー減価償却費(固定資本減耗)

 

 

減価償却費というのは、簡単に言うと、資産の価値の減少を意味しています。

例えば、車の生産について考えてみましょう。車を生産するためには、土地や工場のほかに、様々な機械を必要とします。また、部品の調達のためにトラックを保有しなければならないかもしれません。

それらの生産活動に必要な用具を使っていれば、当然ながら摩耗や寿命によって本来その用具が持っていた価値は減ってしまいます。世の中に出回る財のうち、ほぼ全てが中古品よりも新品の方が価値が高いのはこのためです。

 

つまり、減価償却費というのは企業が生産活動によって失う資産の価値のことを表しており、これを考慮に入れなければ本当に生み出された価値というのがわかりません。

これを考慮に入れることで国民の純粋な生産額、すなわち、国民純生産(NNP)を求めることができるのです。

 

GDPについては、『国内総生産(GDP)』をご覧ください。

 

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