逆選択(逆淘汰)

逆選択(逆淘汰)

逆選択(逆淘汰)とは、情報の非対称性が存在する場合に、市場メカニズムによって高品質の財が淘汰されてしまって、高品質でない財ばかりが出回るようになってしまう現象のことです。この現象が起きてしまうと、需要者供給者双方にとって損失が発生します。

このことを市場の失敗と呼びます。このような現象が起こる原因は、情報の非対称性の下で高品質の財が需要ないしは供給されなくなることにあります。

高品質の財が需要されない理由、および供給されない理由を考えてみましょう。

そこで、情報の非対称性が存在し、良いものと悪いものがごちゃ混ぜになった財の市場を需要面または供給面から見てみましょう。

需要面から見た逆選択

このような市場では、消費者はその財が良いものであるか悪いものであるか区別が出来ないので、平均でどのくらいの価値があるかという予測をしてその財を購入しようとします。

しかし、そうなると高品質の財を求めなくなります。なぜなら、高品質の財に対して、価格に見合った価値があると予測をしないからです。

結果として、低品質の財だけが求められるようになり、高品質の商品が淘汰されるのです。

供給面から見た逆選択

次に、供給者側から逆選択について考えます。良いものと悪いものがごちゃ混ぜになった市場では、高品質の財はそれに見合った価格で販売することができません。何故なら、消費者は平均でどのくらいの価値があるかというかを予測したうえで財を購入しようとするので、比較的高値である高品質の財についてそれほど価値のある財であるとは見なさないからです。

すなわち、高品質の財は消費者が予測する価値に合わせた価格にしなければ売れないということになります。そのようにしてしまうと、供給者は本来得られるはずの収益が得られなくなり、経済的に損失を被ることになります。

その結果、供給者は高品質の財を供給しようとしなくなってしまうのです。

保険に係る逆選択

逆選択の問題は保険業界においてもしばしば発生します。保険会社は保険の加入者を募集して、保険料を対価として利益を得るわけですが、加入者が情報を正確に提供してくれるとは限りません。通院歴・入院歴を偽るかもしれませんし、具合が悪いところがあるにも関わらずそれを隠すかもしれません。

このような人々が増えた場合、当然ながら保険会社は損をしてしまいます。なぜなら、保険会社は顧客から徴収する保険料以上に保険金を支払わなければならなくなるからです。保険契約において支払う保険料というのは、加入者が自然に保険を適用する確率に基づいて算定されます。つまり、一般人がどれくらいの確率で入院・通院などをするかというのを想定した料金設定がされています。それにもかかわらず、持病持ちの人ばかりがその保険に加入すれば、当然支払うべき保険金は多額になり、採算は合わなくなります。

保険会社はこうした事態を避けるべく告知書と言われる質問票に回答するよう加入者に義務付けていますが、加入者が自らの情報を全て開示するとは限りません。逆選択を解消するには、加入者一人一人が善良な意思を持って自らの情報を提供することが重要です。

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