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景気指標
景気指標とは、景気の状態を表す数値です。(景気については、『景気の考え方』、『景気循環』を参照して下さい)景気指標は政府や民間企業から算出され、様々なものがありますが、それらは大きく分けて3つに分類されます。先行指標、一致指標、遅行指標です。
先行指標
先行指標とは、景気の変化に対して先行して現れるものを指します。具体的には、新規求人数や製造業の在庫状態が挙げられます。
例えば、新規求人数が多い状態だと、先行指標が高くなり、今後の景気が上向くと予想されます。
一致指標
一致指標とは、景気の変化に対して同時に変動するものを指します。具体的には、電力の使用量や企業の売上高が挙げられます。
企業の売上高が高いときは景気が良く、企業の売上高が低いときには景気が悪いというように、売上高の高低が即時的に景気の良し悪しを表していると判断できますよね。
遅行指標
遅行指標とは、景気の変化に対して遅れて現れるものを指します。具体的には、失業率が挙げられます。企業は売上高が悪化したからといってすぐに人員削減を行うことが出来ません。一定の時間をかけてようやく従業員の解雇を行うことが出来るわけです。
このように、景気の悪化が遅れて現れるような指標を遅行指標といいます。
景気動向指数
景気動向指数とは、先行指標と一致指標、遅行指標のうち、特に景気に影響を及ぼすと思われる複数の指標から構成される景気の動向を示す指数です。景気動向指数には、DIとCIと呼ばれるものがあり、2008年3月まではDIが用いられていましたが、それ以降はCIが使われています。この指標は内閣府が毎月公表しており、景気を総合的に判断するために必要である重要な指標です。
CIとは、コンポジット・インデックスの略称であり、景気の変動を量的に捉える指標です。基準となる年に一定の数値を与え、その数値より比較年が高いか低いかで景気の状況を判断します。例えば、2000年を基準とし、指標が10であるとすると、2001年の指標が9であれば景気は後退局面にあると断じることができます。
DIとは、ディフュージョン・インデックスの略称であり、景気の方向性を表す指標です。景気が上向きの傾向があるか、下向きの傾向があるかを判断する際に用います。
CIとDIを複合的に利用することで、より具体的に景気を知ることが出来るのです。